9月は防災月間です。台風の季節でもあります。
- 「そのうち防災グッズを買おう」と思って、何年も経っている
- 水と非常食は置いてあるけれど、それ以外は何もしていない
- そもそも、何から買えばいいのか分からない
わが家も、ずっとこの状態でした。
先に正直なことを書きます。わが家の防災セットは、会社のイベントの景品で当たったものです。 つまり、手出しは0円。自分で買ったわけではありません。
そして——わが家はまだ、一度も被災していません。この記事は「役に立った体験談」ではなく、「備えてはいるが、まだ試されていない家」の話です。
それでも書こうと思ったのは、何を優先して備えるかについては、真剣に考えてきたからです。
削るのはムダだけ。思い出は削らない。——防災は、削ってはいけないほうの出費だと思っています。
わが家の備えは、たった2つです
まず、実際にあるものを全部出します。
| 中身 | 金額 | |
|---|---|---|
| 防災セット | 1バッグ(会社の景品) | 0円 |
| モバイルバッテリー | 50,000mAh+ケーブル数本 | 購入 |
| 水・非常食 | それ以前から個人で用意 | — |
これだけです。立派な備蓄庫があるわけでも、7日分の食料が積んであるわけでもありません。
「いつかは防災セット一式を用意しないとな」と思っていたところに、たまたま当たった——それがきっかけでした。ラッキーだっただけです。
でも、もらったからこそ真剣に中身を見たんですよね。そこで気づいたことがあります。
なぜ「電気」を最優先にしているのか
わが家がいちばん重視しているのは、電気です。
理由はシンプルで、今の時代、情報も連絡もスマホだから。
避難所はどこか。家族は無事か。水はどこでもらえるか。断水はいつ復旧するか。——全部、スマホで調べます。
でも、電池が切れたら、スマホはただの文鎮になります。
どんなに高性能なスマホでも、電気がなければ板です。だから、大容量のモバイルバッテリーを用意しました。
被災経験がないので「役に立った」とは言えません。でも、いちばん困りそうなのはここだと、わが家は考えています。
わが家には、もうひとつ電源があります
もうひとつ、書いておきたいことがあります。
わが家には太陽光発電と蓄電池があります。以前、太陽光と蓄電池に419万円かけた話を書きました。金額だけ見れば、蓄電池は「取り返せる気がしない」買い物です。
でも、防災という面では、話が変わります。
停電したときは、理論上こうなります。
停電が発生 → 放電モードに切り替える → 自宅の電気を自分でまかなえる
太陽光だけだと、昼間しか発電しません。 でも蓄電池があれば、夜も電気が使えます。ここが、蓄電池のいちばん大きな価値だと思っています。
⚠️ ただし、これは「理論上」です
正直に書きます。わが家は停電を経験したことがありません。
なので「実際にこう動いた」とは言えません。また、まかなえる電気の量は、季節や使い方によって変わります。真夏にエアコンを回し続けられるのかと聞かれたら、それは分かりません。
「あるから安心」ではなく、「あるぶん、少しマシかもしれない」——それがわが家の実感です。
とはいえ、「元が取れない」と書いた設備に、金額に表れない価値があることは、書いておきたいと思いました。
電気の備えは、こうやって選びます
ここからは、これから買う方に向けて。
まず、2種類あることを知ってください
「電気の備え」には、大きく2つあります。
- モバイルバッテリー:USBで、スマホやタブレットを充電する
- ポータブル電源:コンセントが付いていて、家電も動かせる
わが家が持っているのは前者、50,000mAhの大容量モバイルバッテリーです。家電については蓄電池があるぶん、そちらでまかなう想定なので、モバイルバッテリーは「スマホ専用」と割り切っています。
何回充電できるか、買う前に計算してください
ここが、いちばん見落とされがちなところです。
「50,000mAh」と書いてあっても、その全部が使えるわけではありません。 電圧を変換するときにロスが出るので、実際に使えるのは6〜7割ほどと考えておくのが安全です。
わが家のもので計算すると、こうなります。
| 表示されている容量 | 50,000mAh |
| 実際に使える目安(65%) | 約32,000mAh |
| スマホ1回の充電(約4,000mAh) | およそ8回分 |
そして、ここからが大事です。わが家は4人家族です。
1人1台持っている前提だと、1日1回充電するなら、4人で1日4回。つまり、2日でなくなります。
「50,000mAhもあれば安心」と思っていたのですが、計算してみたら、家族4人で3日はもたないと分かりました。災害時の復旧に1週間ぐらい掛かると仮定すると、全然持ちません。正直、書いていて少しあせっています。
ご自身の家庭でも、この3つを掛け算してみてください。
- 家族の人数
- 1日に何回充電するか
- 何日ぶん持たせたいか
必要な回数が出れば、必要な容量が決まります。 「大きいから安心」ではなく、自分の家に必要な量から選ぶ——ここは家計の考え方とまったく同じです。
選ぶときは「PSE」のマークを確認してください
もうひとつ。バッテリーは、電気用品安全法(PSE)の表示があるものを選んでください。
発火のリスクがある製品なので、ここは安さだけで選ばないほうがいい部分です。安く買いたい気持ちはありますが、安いだけの物は買わない——これはわが家の基本です。
ちなみに、わが家が使っているのはAmazonで買った50,000mAhのものですが、同じ商品はもう品切れになっていました。容量が近いものを載せておくので、選ぶときの目安にしてください。
電気の次に、何を備えるか
一度に全部そろえるのは大変です。わが家の考える優先順位を書いておきます。
② 水
生きることに直結します。目安は1人1日3リットル。家族4人で3日なら36リットルです。
③ 食料
数日ぶん。普段食べているもので日持ちするものを多めに買い、食べたら買い足す方法(ローリングストック)なら、無理なく続きます。
④ 明かり・トイレ・衛生用品
ここまで来ると、防災セットに入っていることが多いです。
⑤ その他
現金、常備薬、子どものおむつやミルクなど、家庭ごとに違うもの。ここは自分で考えるしかありません。
全部を今日そろえる必要はありません。 ①から順に、ひとつずつでいいと思います。
買うより難しいのは、持ち続けることでした
防災の話になると、つい「何を買うか」に目が行きます。でも、わが家がいま気にしているのは別のことです。
メンテナンスです。
非常食・水 → 賞味期限が切れる モバイルバッテリー → 置いておくだけで残量が減る
買って、押し入れに入れて、安心して忘れる。 これがいちばん危ない状態だと思っています。いざというときに「期限切れ」「充電ゼロ」では、備えていないのと同じです。
わが家も、まさにこれからちゃんとやろうとしているところです。えらそうには書けません。
防災は、保険とまったく同じ考え方です
「防災グッズにお金をかけるのは、もったいないのでは」——そう感じる方もいると思います。
わが家の判断基準を書いておきます。
お金をかけるのは、「起きる確率は低いけれど、起きたら生活が壊れるもの」だけです。
❌ 自分の車が壊れる → 貯金でなんとかなる → 車両保険は入らない ⭕️ 他人にケガをさせる → 損失に上限がない → 対人・対物は無制限 ⭕️ 災害で電気も水も止まる → 生活が完全に止まる → 備える
これは自動車保険を見直したときと同じ基準です。
防災は、保険とそっくりなんです。使わずに終わるのがいちばんいい。でも、起きたときに何もないと、取り返しがつかない。
だから、節約の対象にしない。わが家はそう決めています。
わが家に足りていないもの
最後に、正直に足りていないことも書いておきます。
- モバイルバッテリーの容量が足りません(計算したら家族4人で2日ぶん)
- 水と食料の量も、たぶん足りていません
- メンテナンスの仕組みがありません(これから作ります)
- 家族で「どこに集まるか」を決めていません
4つ目が、いちばん恥ずかしいところです。お金がかからないのに、後回しにしていました。
防災グッズを買うことより、家族で5分話すことのほうが先かもしれません。
まとめ:0円でも、考えることはできる
- わが家の防災セットは、会社の景品で手出し0円
- でも「何を優先するか」は真剣に考えた
- いちばん大事だと思うのは電気。スマホが使えないと情報も連絡も途絶える
- 50,000mAhでも、家族4人なら2日ぶん。「大きいから安心」ではなく計算して選ぶ
- バッテリーはPSEの表示を確認。安いだけの物は買わない
- 太陽光+蓄電池は停電時に自宅の電気をまかなえる(※理論上。停電の経験はありません)
- 買うことより、期限と残量のメンテナンスのほうが難しい
- 防災は「確率は低いが、損失が大きい」——保険と同じ考え方で備える
わが家も、完璧にはほど遠いです。
でも、「何から備えるか」を決めておくだけで、次に何か起きたときの動き方が変わると思っています。
今日、押し入れを開けて、非常食の期限だけでも見てみませんか。それがスタートです。
停電のときは頼りになる設備ですが、金額の話は正直しんどいです。
[太陽光と蓄電池に419万円かけた話]も、あわせてどうぞ。「起きたら生活が壊れるものに備える」。同じ考え方で保険も見直しました。
[自動車保険を10分で年8,680円下げた話]はこちらです。


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